[]「羽化」を2年かけて踊ろう。
とりあえず、寝室に籠もった。
ファンヒーターを点けて、新潟のYちゃんにいただいたアロマオイルを手首に擦り込んでみた。
体をいたわろうと思うけど、まだ気持ちがヒリつくので、奥菜恵の「紅い棘」を拾い読み。
前の旦那さんとの価値観の違いにショックを受け、冷めていくくだり。早くに埋めればよかった、とあるけど。
価値観の相違はむろやんとの間にたくさんある。思い知らされる度に悲しくなったり取り乱したり。
価値観の相違は埋められるものではない。ある、と知ることしか、そして触れないようにすることしかできない。
夜はあまり考えないようにしたいのだけど。
奥菜恵の場合は舞台が助けてくれたみたい。しかもその時は青山円形劇場。私も好きで、いつかは、と思っていた場所だ。
私もここに舞台があるのなら、昇華できる。
表現者、か。踊りたいな。復帰したら、以前のような楽しい威勢のいいプロフェッショナルな世界が待っている。
奥菜恵もスピリチュアルな面を持ってるんだけど、それでも表現者を選んでるんだよなー。
むろやんは私の今までの実績は認めてくれない。学業も、舞台も、料理学校も。むしろマイナスにみている。
姿勢の良さや礼儀正しさ、マナーなど今までの私の人生で美点とされてきた面もマイナスポイントなんだよね。
誇り高い自分が、評価されないで逆に低く評価される。自分のパートナーに。味方のいない土地で。
日本人と結婚して日本にいる外国人女性、外国人と結婚して外国にいる日本人女性。
古今東西、いるんだろうな。誤解されながらも、健気に耐えて、頑張ってるんだろな。
本当に理解しあって結婚した訳ではなかろう。結婚しても、理解できないままだったかもしれない。
…いろんな事が言えるだろうけど、私が選んだことだ。
貫くのが粋ではないか?
ゆっくり、私がどう変化していくかだ。相手ではなく。やってやろうじゃないか。実験だ。
劇場で私がたくさんの観客の前で踊るのとはまた違う。年月をかけて私という1人の人間が変容していく。
以前、「羽化」というメタモルフォーゼが得意だったけど、それをやろう。20分の作品を、2年で、だ。
今晩はとりあえずここまで。無理しない。